伊豆大島ダイビングセンター

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Archive for '未分類'

ヒメシワオウギダマシ続き

先日書いたヒメシワオウギダマシの続きです
甲羅の模様も甲面の粒や窪みも、個体によって結構微妙な個体も多く
触角に目を付けました
手持ちの写真を見る限り、茶色に白い線が入るという特徴が全てに当てはまります
これはいける!!と思っていました

この写真を見るまでは
0707-25m ヒメシワオウギダマシ01

触角のアップ
0707-25m ヒメシワオウギダマシ (1)

この個体も駒井先生に同定して頂いたものです
気になるのは発見した水深が25mとこれだけ深いという事・・・
体色も他の個体に比べ、とても明るい色をしています
そのせいか、触角は全く違う色彩でした

こういう個体がいるとなると、触角説は使えなくなります
どの個体でも共通の特徴・・・
・・・今現在見つかってません
つまり、我々ダイバーが必要とする、色や模様の情報が全く通じない種類のようです

ならば甲羅の形で見るしかないですね
ネットでも色々とヒメシワオウギダマシの写真を見てみましたが
結構、トガリオウギガニと混同している物が多かったです

数を見て、甲羅の形をインプットするしかないですね
各域が区画され、前側縁に突起状の5歯
も~特徴これしかないです
数を見て、も~悩まないようにします!!

ヒメシワオウギダマシ

やっと去年からの標本同定が帰ってきました
お忙しい中、同定して頂いた駒井先生には本当に感謝です

図鑑に載っていない種類も多いのですが
今日は敢えて図鑑に載ってる種類を、自分の勉強のために上げておこうと思います
種名はタイトル通り、ヒメシワオウギダマシMicrocassiope orintalis Takeda & Miyake, 1969です

どんなカニか!?というと、こんなカニです
227-5mヒメシワオウギダマシ (1)
ま~地味ですよね

図鑑の説明を読むと
甲は横長で楕円系
これは納得です
甲面はやや隆起し、粒や窪みで覆われ
0519ヒメシワオウギダマシ (1)
なるほど!

1114-3mヒメシワオウギダマシ (1)
う~ん、粒や窪み・・・・

0706-3m ヒメシワオウギダマシ (1)
粒~~??
ま~ありますね・・・

甲域は深く分かれる
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
この個体なら納得ですが・・・
上の他の写真だといまいち良く分かれる様には・・・

前側縁は5歯、先端は小さな突起状
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
5歯?5歯と言えば確かに5歯ですね

体色は変異が激しい事がわかっています
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
これも

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
これもヒメシワオウギダマシですから~

はさみ脚も掌部上縁は粒や窪みで覆われ、あばた状
1114-3mヒメシワオウギダマシ (2)

向かって右のハサミが分かりやすいですかね~
でも、こういうの結構いるんですよね~

これはもっと違うところで見ないと!!
と言うわけで、着目したのは触角
0706-3m ヒメシワオウギダマシ (1)
ちょっと分かりづらいですが
茶色で白いバンドが1本入ります

ちょっと不確定ですが、この線で攻めてみます!
さて、ど~なりますかね~

(記事に載せた個体は全て、駒井先生にお願いし標本を見て頂き「ヒメシワオウギダマシ」と同定されたものです)

マルディビアガニ

今日もゲストのいないIDC
海にも行かず、せっせと店周りに防腐剤塗料を塗っていました
一応、雨の前に目標達成です
疲れた~海行きた~い

そんなストレスを発散させるべく「裏」更新です
今日のネタはこのカニ!
駒井先生に同定して頂いた物の1つです

IMG_8356[1]
名前はマルディビアガニといいます
昨日、モールスガニといい変わった名前のカニだったので
いつ見たいと思っていました

サンゴの穴に体を横にして隠れており
何年も前からその正体を突き止めたかったカニです
今年3月やっとその全身が見られました~

マルディビアガニを検索すると
標本の写真が1枚出てくるだけです
写真や絵が載っている図鑑も手元にはありません
唯一、標本写真が載っている、私の大好きなHPにも
ちゃんと「イシサンゴ類等の穴に生息」とあります
やっぱり、あれがこいつの生活の仕方なんですね~

しかし、分布域とか気になる所ですが、情報がありません
誰かしりませんかね~・・・・

 

モールスガニ

今日はゲストのいないIDCです。
梅雨の晴れ間を使って、デッキの修理や防腐剤を塗ったりとしていました
結局、海に行けない一日でした。。。。

なので~「裏」側をアップ!!
今日のネタも駒井先生に同定して頂いたカニです
それはこれ~~

モールスガニ (1)
以前、発見その時は、メクラガニの仲間と言われたカニです

正面はこんな感じ
モールスガニ (2)
案外、可愛いかも~~♪

さて、さて正体は?というとモールスガニでした~~
これが、あのモールスガニか~~と感動しました!

このカニを検索すると生態写真は1枚だけヒットします
でも、フィールドでダイバーによる水中写真ではありません。
世の生態図鑑でも見たことないのです。

初めてこのカニの存在を知ったのは「相模湾産蟹類」です
この一風変わった名前に惹かれいつか見たいと思っていました

このカニ「メルトガニ」と良く似ていると図鑑に書いてあります
このメルトガニ自体が「何者!??」って感じです。
気になる眼はやはり窪みに固着しており、角膜部の色素は小点となって残っているそうです
そりゃ~撮影時にいくら探しても分からないはずですね~・・・

図鑑によると35m・65mで採取されています
う~ん、普通にいるんだな~

まだまだ、知らない未知のカニばかりです
次はメルトガニが見たいな~♪

ルリモンガニじゃなかった!

今日は、体験ダイビングのみでした~
なので、裏ブログを更新します

カニを1からまとめ直そうとやり始めたのですが
同定を依頼していたカニ達の結果が一気に戻ってきました
なので、まとめながら、特筆する所は個別で書いていきます
同定はいつもお世話になっている駒井先生にお願いしております
お忙しい中、本当に感謝です

以前、こんなカニを表のブログで紹介しました
IMG_8595[1]

当初、この模様からルリモンガニ出た~と大騒ぎしたカニです
しかし、「原色日本大型甲殻類図鑑Ⅱ」に出ているルリモンガニの標本写真と
明らかに甲羅に入る円紋の大きさが違い
どうも納得いってませんでした~

さて、さてこのカニの正体は?というと
学名をXanthias joanneae Mendoza & Ng, 2013
という和名のないカニでした
このカニ記載されたのは2013年ととても新しいカニです
ルリモンガニと非常に似ており、過去に混同されていた可能性も非常に高い気がします。

このカニなんと、フィリピンからの報告でした
論文中にある分布域をみると、全てフィリピンです
という事は、標本に基づく正式な記録は初!??かもしれません

あっ調べてないんで、もしかしたらの話ですよ

ネットで「ルリモンガニ」を検索すると
殆どがこいつと思われる模様を持ったカニが出てきます
石垣島の写真が多いのですが、ま~これはこれでちゃんと調べないと
X. joanneae と同種とも言い切れません

さて、じゃ~ルリモンガニってどこに居るの?って事なんですが
こりゃ~詳しく先生に聞かないとだめですね。。。

ルリモンガニって一体何者??

 

エダトゲミズヒキガニモドキ

駒井先生に以前同定して頂いた、ミズヒキガニ科のカニを1種ご紹介~
それはこいつ!!
IMG_5234

撮影は2013年の1月です
正面からしか撮ってないこの写真・・・
これじゃ、甲羅の形が分からない!!

なんて~勿論撮影してます!
エダトゲミズヒキガニモドキ

 

トゲミズヒガニとエダミズヒキガニという種類もいます
そして、エダトゲミズヒキガニという奴も・・・
図鑑を見るとどれも大島に生息していてよさそうです

う~ん、やっぱり甲羅の形をしっかり覚えて行くしかないな~。。。

今後の課題ですね~

他にミズヒキガニ科と言えばTHEミズヒキガニ位しか見たことありません・・・
サナダミズヒキガニ見たいな~

 

ウェークベニツケガニ再び

今日は台風の影響で海に潜れず・・・
あ~がっかり。。。
なので裏ブログの更新です

以前、このブログで駒井先生に同定して頂いたウェークベニツケガニというカニを紹介しました
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
それはこのカニです。
実は、もう出会う事は無いかな~と思っていたら、今回の同定結果にその名がありました
ウェークベニツケガニ
これが、今回のウェークベニツケガニです。(駒井先生同定)
まだ、小さい個体と言うのもあるのですが、全く外見が違います
共通点を探してみたのですが、これと言った物が見つかりませんでした・・・

以前、駒井先生から教えてもらった外見的な特徴を書いてみます
①額が6葉に分離する
②正中側第1葉と第2歯が部分的に重なる

これが大きな特徴の様ですが、他にも頭胸甲の縦横比,額葉の形状,前側縁の歯の状態,
サイズ,大きさの関係,第2触角基節、♂の腹部の形状,鉗脚の長さや棘の配置,
第5胸脚の前節の棘の形状や配列,♂の生殖肢の形態

等で総合的に種を判断して行くそうです。
こりゃ~到底ダイビングでの判別は無理そうです
とりあえず、額の形状から見てみる事にします。。。

あ~カニ難しい。。。

97種目のヤドカリはヤワクダ!

本格的に夏になってきました
忙しくて、中々アップ出来ない裏ブログですが、
こいつはアップしておかないと!
やっと、97種類目のヤドカリを発見しました
それはこいつ!!!
IMG_0645
じゃ~~ん、ヤワクダヤドカリです
一見ヒメホンヤドカリのと区別が付かなかったのですが、駒井先生にお聞きいた所
眼柄と第2触角の付け根部分に毛が生えるのが特徴の様です
いや~まさか大島でヤワクダヤドカリに出会えるとは~~

石を捲って、こいつが見えた時に「これはキタ!!」って思ったんですよね~
これで、100種まで後3種
先日、もう1種見つけたので実質後2種
年内に行けないかな~~??

あ~次はカブトヤドカリとかオキナワホンヤドカリとか見たいな~♪

白いカニダマシの正体判明!

あ~とうとう6月は一度も更新出来ないまま終わってしまいました・・・
毎月なんとか更新していたのですが。。。
これからもボチボチ更新して行こうと思います・・・・

今日は、前々から気になっていたカニダマシの話です。
浅場で石を捲るとこんなカニダマシが出て来ます
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
この青白いカニダマシ
数は結構いますが、正体が全然分りませんでした
しかし、とうとう正体判明です

カニダマシと言えば、このお方!
島根大学汽水域研究センターの大澤正幸先生です。

その返事は、学名:Petrolisthes extremus
和名はまだありません。
う~ん、ペトロリステス エクストレムスって読めばいいのかな??
良く分りませんが、和名無しの種類でした~

これで納得!とは行かない所が面白い!
大澤先生によると「イソカニダマシ属のPetrolisthes extremusに現時点では同定されますが,
P. meliniと名づけられているものとなる可能性があります.通常,赤褐色をしていると思います」

という話です。
このP. meliniという奴も和名は有りません。
確かに赤い奴もいます。
色彩変異か~こりゃ~難しい・・・
もう少し、調査を進めてからはっきり書く事にします。

あ~カニダマシ楽しい~~♪

ハリダシオウギガニモドキ

これも、駒井先生に同定してもらったカニの1つです。
その名も、ハリダシオウギガニモドキ
まずは、写真を~
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
ま~なんとも素敵なカニじゃないですか~!!!!

正面はこんな感じ
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

う~ん、こっちも格好良い!!
なんとも特徴的な甲羅の形ですね~
とにかく、前側縁にある3つの棘がとても目立ちます。

「モドキ」と付くのだから「ハリダシオウギガニ」も勿論いるんだろう!
と調べると~なんとこっちは、深い所に生息しているカニらしいです。
しかし、どの辺が「モドキ」なんだか良く分らない・・・
どこの部分がどうなってるから、ハリダシオウギガニモドキなんだよ~って言うのが分らん!!
自分でどうにか調べる方法はなんだろうか??
今後の課題だな~~・・・・