Archive for 'カニ'
これってクロサンゴガニyg?
大島には、少ないながらもテーブルサンゴがあります。
ここ数年は、温暖化の影響が少し数が増えてきている気がします。
こういうホストが増えると、見られる生き物も増えてきます。
サンゴガニの仲間やモシオエビの仲間等がそうです。
サンゴガニ系は数種見る事が出来ますが、南から流れてくる種類は小さくて良く種類が分かりません。
そんな中、昨年のシーズン中に発見した、サンゴガニの仲間にまた出会えました
個人的にはクロサンゴガニの若齢個体かな?と思っています。
甲殻類は、若齢の時に甲や脚に色が出ない事が多い気がします。
ヤドカリなんかもそうです。
色の派手なサンゴヤドカリ系等は甲羅や脚が小さい時には白い事がおおいです。
これも、そのパターンなのかな〜?なんて気がしています。
クロサンゴガニが普通に見られる地域のガイドさんなら、若齢個体も見ているでしょうから即答なんでしょうが
大島では出ても数が少なく、まして成長する事なんてないので尚更解りません。
しかし、2月にまだ生き残っているのですから、ちょっと期待してしまいます。
このまま、ここで大きく育ってくれれば、謎が解けるかも知れません。
何の種類か解りませんが、とにかく可愛いですね〜
地味なオウギガニ系やクモガニ系ばかり見ている私にしては、眩しいくらいです(笑)
今、水温は17℃。このまま頑張れ〜〜!!
Posted: 3月 2nd, 2011 under カニ.
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カニ・・・やっぱり奥が深い
先日、ちょっと変わったオウオギガニの仲間を発見しました。
石を捲ったら偶然出てきたって感じです。
いまいち甲羅の形に見覚えがなかったので、撮影してみました。
ガイド中だったので、一応ゲストにも見せたのですが
ま〜 リアクションはいまいち・・・
そうですよね〜 これだけ地味ですから
そんな中、一人ハイテンションで撮影する私。
何度見ても見た事無いカニです。
これは〜 と思い、駒井先生にお聞きしました。
お答えは↓
>添付の写真のカニはオウギガニ科オウギガニ亜科のMarratha angusta (Rathbun, 1906)に似ています.
>最終的な同定は標本をみてからですが.ハワイ,アミランテ,南シナ海から記録がありますが,
>稀種の一つだと思います.
稀種!?? すげ〜 こんなに地味〜なのに学術的にはレアなんですね〜
奥が深い・・・
しかも、カニって名前がついている奴だけで約1200種もいるらしいです。
凄い・・・カニも凄いが、それを同定できる学者さんが凄い・・・
これからもカニ頑張ります!!
Posted: 2月 21st, 2011 under カニ.
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何だこのカニ!??
潜っていると、「何だ?この生物は?」と思う生物に良く出会います。
あまりにもその数が多く、大抵そういう生物に関しては図鑑はなんの役にも立ちません。
そもそも何処を調べれば良いかも分からない事が多いのです。
ネットの検索も一緒、何のキーワードで検索すればいいのかも分からない生物が多すぎます。
余程、ケッタイな生物ならともかく、図鑑の充実している甲殻類でもこの始末だから困ります。
例えば、先日見つけたこのカニ・・・
大きさもかなり小さいのですが、何だか良く分かりません。。。
ヒメソバガラガニに近い体の形ですが、なんとも・・・
残念ながら撮影中にウネリで飛ばされてしまい、実物はどこかに行ってしまいました。
益々謎のままです・・・
誰か教えて下さい。
Posted: 2月 13th, 2011 under カニ.
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レッドデータ調査の成果 4
レッドデータ調査の結果を生態写真付きでまとめて行こうという企画も
残すところ、後数種になりました。
今回のカニは、ケイカイに調査に入って一番初めに発見したカニです。
今回の調査で初の成果でした。
前回のアカイソガニに比べ、甲羅には丸みがありツルっとした印象のあるカニです。
アカイソガニと違い、このカニは完全に水の中にいます。
ヒメアカイソガニは汽水域に生息しています。
このカニは外海の影響が強く,水が綺麗な場所を好みます.
つまり、このカニがいる所の海は環境が悪化していないという事になるのでしょう
アカイソといいヒメアカイソといい、いつまでのこういうカニが棲める大島であったもらいたいものです。
上の写真は、数年前に撮影した物で、まだまともなカニの撮影の仕方も分かってない時に撮影したものです。
う〜ん こりゃ〜撮りなおしですね・・・
Posted: 11月 8th, 2010 under カニ.
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レッドデータ調査の成果 3
レッドデータの調査で得られたカニを、1種づつ紹介して行こうという企画「第7回目」です。
今回は、前回に引き続き水中というよりは、どちらかと言うと陸上にいるカニです。
潮が満ちた時に、やっと水を被るラインを「満潮線」といいます。
そこに生息して居るカニ。
アカイソガニです。
第2歩脚が長いのもこのカニと特徴です。
奥野さん曰く、このカニが居るという事は、海岸が良好な状態にあるという事を意味するらしいです。
流石、大島。安心しました。
前に伊豆半島の民宿に泊まった時、地元の子供達がこのカニを捕まえていました。
当時はこのカニが何だか分からず、写真を撮って後から調べた記憶があります。
そのカニは、カラっと上がってオヤツになっていました〜
このカニ、分布域は広く北海道から沖縄まで生息しています。
そんな、カニの名前が何故分からなかったか?というと
実は、このカニの生態写真が載っている、ダイバーが見る様な図鑑が無いのです。
確かに古い図鑑で載っている物もあります。
「標準原色図鑑全集16 海岸動物」等には載っていました。
もう売ってない図鑑かもしれませんが・・・
こんなに一般的なのに載っていないというのも不思議なもんです。
やっぱり、ここは誰かが頑張って「日本のカニ」を出すしかないでしょう!!
売れるかどうかは別ですが・・・
私は買います!! かなりのボリュームのある図鑑が出来ると思うのですが・・・
無理ですよね〜(ガッカリ)
Posted: 11月 6th, 2010 under カニ.
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レッドデータ調査の成果 2
レッドデータの調査を行ってからすでに3週間も経ってしまいました。
本当は、10月中にまとめたかったのですが
中々・・・ なんて言ってる内に11月です・・・
今回は、陸のカニです。
カクベンケイガニと言います。
こいつは、ベンケイガニ科の中でもちゃんと図鑑にも載っている種類です。
(図鑑に載ってない種類が多すぎる・・・)
海岸の石の下に隠れています。
大島には、数の多く生息しており、これはレッドデータにはならないでしょう。
海に長時間入っている事はないので、
こりゃ〜本当にダイビングとは関係ない世界ですね。
と言っても、石が積み重なる様な浜からENするポイントなら、多分ダイバーの足元にいるんでしょうけど・・・
しかし、大島で良くこのカニを見ていたケイカイというポイントが工事の為、
手頃なサイズの石をみんな退かし、堀上げ、前には良くこのカニを見た石の積み重なりを潰してしまいました。
どこか、近所にみんな非難していてくれれば良いのですが
数が多いからって安心していると、あっと言う間に姿見えなくなってしまいます。
気をつけなきゃ行けませんね〜
今、工事している場所の側の土の壁には、こういう陸のカニが棲んでいる穴が無数に開いています。
工事現場から殆ど離れていない場所です。
今後、まだまだコンクリートの壁を作ろうなんて話になったら、それこそ全滅です。
多分、アカテガニなんかが多くいるんでしょう。
今度、夜に見に行ってみます。
とにかく、海岸線の工事は弱い生き物をすぐに殺してしまいます。
工事をするなというのが無理なら、何か他の方法を考えてもらいたいですね・・・
Posted: 11月 2nd, 2010 under カニ.
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レッドデータ調査の成果 1
先日、行われた汽水・淡水域のレッドデータ調査で得られた成果を、
生態写真付きで、このブログでもまとめておこうと思います。
もっと早く、更新したかったのですが
実は、是非書きたかったサワガニの画像が見つかりませんでした。。。
日々、撮影した写真は各科に分けてフォルダー別にしているので
どこかに入って居るだろうと思っていたのですが
サワガニの写真が「カニ」に中に無い・・・
いくつかに分け、バックアップを取るようにしているんで
可能性のある場所を次々探していました。
1000枚以上の画像を開き、見てみましたが・・・・無い。。。
仕方が無い、ヒラムシコレクションを進めるか〜と思い
駄目元で、陸撮した写真をまとめているフォルダーを開いてみました。
おおっ 奇跡!! ここに入っていました!!
やっと見つけた画像がこれ
サワガニですよ〜!!
サワガニは実は日本固有種で、あまり移動をしない事や稚ガニを放出する事等の理由で
地域毎に遺伝子レベルでの分化がみられます。
そんなカニが大島にいるという事は、確実に誰かがサワガニを大島に持ち込んだという事です。
一体、いつ?誰が?持ち込んだのでしょう?
このサワガニが棲んでいる場所に、ワサビを移植した事がある様で
10年程前までは、実際にワサビもあったそうです。
それにくっ付いてきたのでしょうか?
それとも、食用にもなるサワガニを、サワガニとして持ち込んだのでしょうか?
実に謎です。。。
今なら、大島にサワガニを持ち込むなんて、生態系の破壊に繋がる!!という意見も出そうですが
そんな事も人々の念頭に無い、大らかな時代の話です。
キョンやタイワンリスの様に、他の植物や動物に悪影響を及ぼしている感じもないですし、
サワガニの場合は、きちんと環境ごと保護するべきでは無いかと思います。
これもある意味、人間のやってしまった事への責任の取り方でしょう!!
何万年か後には、大島固有のサワガニが出てくるかもしれません。
オオシマサワガニなんて名前が付いたりして〜〜
Posted: 10月 28th, 2010 under カニ.
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レッドデータ調査 終了!!
今日で、奥野さんとのレッドデータ調査は終了です。
北風が強く、少し波がありましたが秋の浜に入ってみました。
秋の浜は、壁の奥から結構湧き水が出ています。
冬なんか手を突っ込みと非常に温かいです。
海中の温かい湧き水の場所にいるカニなんて、ニシノシマホウキガニ位しかしりません。
しかし、ここは火山島!! まさかまさかの奇跡が!!
な〜〜んて事も無く普通に潜ってしましました・・・
そんなこんなで、陸上も水中も無事に調査が終わりました。
成果は上々だった様です。
普通は見ない様な場所まで、日頃から注意して生物の観察をしておいたのが役に立ちました。
それでも、今回初めて見るカニが現れ、分類の専門家の知識・眼力に驚きました。
実に、良い刺激になりました〜
そんな、記憶の新しい内に今回の成果を日々のブログで更新して行きましょう!!
ヤドカリにツマキヨコバサミというヤドカリがいます。
このヤドカリは海に真水が流れ込む場所を好み生息しています。
そんなヤドカリを探しに行ったのが、ケイカイでした。
結局は違う場所で発見したのですが・・・
その話の中で、奥野さんから居るかも知れないから見てみれば〜と言われたのが
彼是、6〜7年前でした。
その時発見したのがこのカニです。
その名もタイワンヒライソモドキ。
このカニ、こんなに地味な感じなんですが、前回のハチジョウヒライソモドキ位のヤバいカニです。
違いは甲羅の横にも毛が生えている事。
実はこのカニ、三重県と福島県で準絶滅危惧種に指定されています。
奈良県と和歌山県を流れる「紀の川」の工事では、
一部汽水域が淡水域に変化してしまうため、代替生息地を確保して
移植を試みた事例がある程の価値に高いカニです。
凄いでしょ〜 カニなのに!!
そんなカニが大島に居るというのが、もう奇跡!!
だって、川が無いんですから大島には。
しかも、今回の調査でケイカイからしか発見出来ませんでした。
こりゃ〜 レッドデータに登録間違えなしです。恐るべしケイカイ
実は、ケイカイの実力はこんなもんじゃ無いんです。
また、このブログで報告して行きます。
とにかく東京都の皆さん、ケイカイの工事はこれ以上やっちゃ不味いと思います。
Posted: 10月 21st, 2010 under カニ.
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ハチジョウヒライソモドキ
レッドデータ調査二日目。
今日は、潜水で海中に湧き水が出ている所を調査してきました。
しかし、海が荒れて・・・ 困ったもんです。
そんな中、昨日の調査で採取したカニを撮影して来ました。
これから、ドンドンこのブログでアップしていく予定ですが
まず、第一弾!!
今回の、目玉。ハチジョウヒライソモドキです。
知る人ぞ知るレアガニです。
手元のエビカニガイドブック 八丈版がある方はP140をご覧下さい。
多種との違いは、眼から下の甲羅の縁(前側縁)に目立った切れ込みがない事と
歩脚の先端(指節)に毛が生えている事です。
1955年の八丈島で発見され、八丈島の固有種と言われていました。
その後、奄美大島や沖縄でも発見されているようですが
今回の発見で北限の更新です。
今回の調査で是非とも生態写真が撮りたいと思っていた種です。
いや〜 嬉しいです!!
Posted: 10月 19th, 2010 under カニ.
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レッドデータ調査 初日
今日から、東京都レッドデータブックの改定に伴う汽水・淡水生のカニの調査が始まりました。
私の甲殻類の師匠である、「海の博物館」の奥野先生がいらしています。
川の無い大島では、汽水・淡水域というのは非常に稀で
湧き水が出ている所や沢が流れ込んでいる所に形成される位です。
急速に護岸が進む、海岸線を守る為にも、貴重な生物相を調査出来るチャンスです!!
気合を入れて、お手伝いしてきました。
まずは、タイムリーに護岸工事が進んでいる、「ケイカイ」から
いや〜ここが凄かった・・・
今後、このブログでも1種づつ紹介していけたらと思いますが
ヒメアカイソガニ・アカイソガニ・
タイワンヒライソモモドキ・ハチジョウヒライソモドキ・ケフサヒライソモドキ
(この3種は、同定待ちです)
などなど・・・ いや〜それはもう凄い成果でした。
汽水どころか、淡水の池みたいな所もあって驚きでした〜
本当、ケイカイ凄い!! こんな所を護岸工事してるなんて東京都は何を考えているのでしょう?
その後は、野田浜に移動。
ここにも、知られていない淡水の水溜りがあります。
ここは、ケイカイに比べいまいち成果がありません。
水が淀んでいるので、カニを探すのも大変です。
そんな中、大き目の石を捲ると赤い大き目のカニを発見。
捕まえていると。、奥野さんが「アカテガニかベンケイガニ」だとおっしゃっていました。
どちらも陸生のカニです。
たまには、こういう風に水の入る事もあるようです。
しかし、私を今迄見た事ある、陸生カニは「アカテガニ」と「カクベンケイガニ」だけ
「THEベンケイガニ」は見た事ありません。
店に戻り写真を撮ってみました〜↓
眼の下に2つ突起がある・・・・
まさにベンケイガニ!!凄い初めて見ました。
感動です!!! 今後の調査では何が見られるでしょう!!
明日は、今日捕まえたカニ達の撮影をしま〜す。
Posted: 10月 18th, 2010 under カニ.
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