伊豆大島ダイビングセンター

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Archive for 12月, 2015

タイワンヒライソモドキ

駒井先生に同定をお願いして標本の中で
今回最も結果を楽しみにしてた!と言っても過言ではないカニです
今回も駒井先生に同定して頂きました~

それはこのカニです
0628 タイワンヒライソモドキ (1)
その名もタイワンヒライソモドキです
汽水域に生息するカニで、川のない大島では非常に貴重な種類です
海岸線で湧水が海に流れ込んでいる場所で局地的に見ることができます
他の湧水がある所も歩いて調べたのですが、本当に一ヶ所以外その姿を見ませんでした

甲羅は平坦で、四角というよりは丸みを帯びています
甲の側面に剛毛が生えます
前側縁に小さな切れ込みが1つだけあります

雄のハサミにはこんな感じに毛が生えます
0628 タイワンヒライソモドキ (2)

一時期、このカニがいる場所が護岸工事されました
凄く、ヒヤヒヤしていたのですが特に湧水にも影響はなく
今も限られた場所に生息しています

日本のレッドデータいうサイトを見ると
場所によって絶滅危惧種Ⅱ類、または準絶滅危惧種に指定されているようです
ここまで生息場所が限定されているなら、大島の個体群も是非準絶滅危惧種位になってもいいレベルかと思います

こんなに貴重なカニが大島もいると思うと益々大島が好きになりますね~

アカイソガニ

先日にアラサキモガニですが
いつもお世話になっている駒井先生から貴重な論文を頂きました
ありがとうございます
勉強します!!

さて、今日はこのカニです
以前も書いたのですが、しっかりと標本に基づいての同定結果を元に書くのは初めてなので再度書きます
今回も駒井先生に見て頂きました!

0527アカイソガニ (1)
アカイソガニです。

正面から
0527アカイソガニ (2)

甲はまるみが強く、その背面は平滑で全体は赤茶褐色で上部は赤紫色と灰色のまだら模様。
はさみや脚は薄い赤褐色で、大きなオスでははさみが白くなります

このカニ分布域も広く、特に珍しい!!という印象も受けないのですが
とにかく、世の図鑑に載っていません
うちの図鑑でも載っていたのは、1冊だけでした
ネットで検索をかければ、結構な数が出てくるので、やはりかなりの普通種なのでしょう

しかし、大島では限られた場所にしかいません
どのような場所にいるかと言うと
潮間帯上部と呼ばれる潮は引くと、完全に露出してしまうような場所にしかいません
それも、砂浜とかではなく、ある程度の大きさの石が海岸線から陸地まで連続している様な環境にしかいません
以前、レッドデータの調査で研究者の方と磯を回った時に
このカニがいるのは、自然が豊かな印だ
と仰っていました。実に嬉しかったです
環境が限られているという事は、その環境が護岸工事等で壊されたら
あっという間に居なくなってしまうカニです
そういう意味でも、島の人達に存在を知ってもらいたいものです

アラサキモガニ

駒井先生に同定をお願いしていた標本の結果を元に
最近、裏ブログを書いています
暫しサボってしまいましたが。。。

今日の裏ブログもカニ
その名もアラサキモガニ Pugettia vulgaris Ohtsuchi, Kawamura & Takeda,2014 です。
昨年記載されたばかりの新しいカニです

全く情報はないので調べてみると
非常に面白い報告がネットに上がってみました
それは~ってその前にどんなカニか!?というとこんなカニです
0527アラサキモガニ

このカニ相模湾長井(三浦半島)で調査されているのですが
同地にて、優先種2種(1種はヨツハモガニ)になるそうです
という事は、大島でも極々普通種という事になるのでしょう
私が大島で記録している物も春~夏と
水温の一番低い時期から、高水温の時期までは居るので
通年見られるカニだと思っています

先に書いた報告によれば日本産のモガニ類には未記載種を含み7種おり
その中の1種がアラサキモガニだそうです

じゃ~よく似たヨツハモガニって何?っていうと
ヨツハモガニ
こんなカニです

これらの種は、海藻等を体に付着させる「デコレーティング」という行動をとります

主に紅彩類を体につけるようです
アラサキモガニ (1)

では、ヨツハモガニ・アラサキモガニを含む7種との形質的な物わからないのですが
分かりやすいのはこれですかね~
20140829アラサキモガニ (1)

これは付着物が少なく甲羅の形がよく分かります
とりあえず、上位種であるヨツハモガニの形質と比べてみます
①ヨツハモガニ
甲は縦に長い二等辺三角形で、甲面は盛り上がり滑らか

 アラサキモガニ
甲羅の形は変わらないのですが(ちょっと横に広いかな?)
甲面の滑らかさは感じませんね

②ヨツハモガニ
前側縁の前半に板状の張り出しがあり、後方の棘は張り出しが強い

 アラサキモガニ
同じく板状の張り出しは有るように見えますが、こりゃ~ちょっとそこを注目して撮影しなきやですね
そして、前側縁後方の棘にも見た目では違いが見つかりません

③ヨツハモガニ
前側縁と後側縁の堺に1歯ある

アラサキモガニ
これは両種ともありますね~・・・

甲羅の形を見る限りほぼ2種には変化がありません
こりゃ~はさみの形か雄の生殖肢とかですかね~

ちょっと調べてみます
分かったら報告します

ヒメシワオウギダマシ続き

先日書いたヒメシワオウギダマシの続きです
甲羅の模様も甲面の粒や窪みも、個体によって結構微妙な個体も多く
触角に目を付けました
手持ちの写真を見る限り、茶色に白い線が入るという特徴が全てに当てはまります
これはいける!!と思っていました

この写真を見るまでは
0707-25m ヒメシワオウギダマシ01

触角のアップ
0707-25m ヒメシワオウギダマシ (1)

この個体も駒井先生に同定して頂いたものです
気になるのは発見した水深が25mとこれだけ深いという事・・・
体色も他の個体に比べ、とても明るい色をしています
そのせいか、触角は全く違う色彩でした

こういう個体がいるとなると、触角説は使えなくなります
どの個体でも共通の特徴・・・
・・・今現在見つかってません
つまり、我々ダイバーが必要とする、色や模様の情報が全く通じない種類のようです

ならば甲羅の形で見るしかないですね
ネットでも色々とヒメシワオウギダマシの写真を見てみましたが
結構、トガリオウギガニと混同している物が多かったです

数を見て、甲羅の形をインプットするしかないですね
各域が区画され、前側縁に突起状の5歯
も~特徴これしかないです
数を見て、も~悩まないようにします!!